【国際誌掲載!】腰痛に伴う恐怖感と生産性低下の関連性について

当社の坪井大和が執筆した国際論文が2018年10月5日付で、European Journal of Painに掲載されましたことをご報告致します。
▼Association between pain-related fear and presenteeism among eldercare workers with low back pain.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30289190
本研究の詳細に関しては、下記の概要をご参照ください。
【研究の背景】
プレゼンティーイズムとは、職場に出勤しているものの、体調不良により労働生産性が低下した状態をさします。このプレゼンティーイズムによる金銭コストの損失は、休職の3倍、医療費・薬剤費の2~3倍と推定されています。そのため、プレゼンティーイズムは健康経営上、解決すべき重要な課題となっています。
その中でも、「腰痛」はプレゼンティーイズムの原因の上位に来ている症状の一つです。腰痛で生産性が落ちることは先行研究から明らかとなっていますが、その詳細は明らかとなっていませんでした。腰痛の慢性化や増悪のリスクとして、近年「痛みに対する恐怖感」が注目を集めています。しかし、この恐怖感とプレゼンティーイズムが関連するかを検討した研究はこれまでにありませんでした。
【結果】
腰痛に伴う運動恐怖感(運動したら悪化するのではないかなどの考え方)が強い人ほど、プレゼンティーイズムの重症度が高くなるリスクが高いという結果が得られました。なお、今回得られた結果は年齢や性別、職務特性、腰痛の程度といった様々な要因を考慮した上での結果です。
【今後の展望】
健康経営上の課題であるプレゼンティーイズムを解決していく上では、腰痛の解決が重要です。その腰痛に伴うプレゼンティーイズムの重症化を防ぐには、痛みそのものばかりに囚われるのではなく、『痛みに対する恐怖感』への対策を考慮する必要性が考えられます。今後は実際に運動恐怖感へのアプローチをすることで、プレゼンティーイズムが改善されるかどうかのさらなる検証を、ポケットセラピスト等を利用した介入研究を通して、エビデンスを構築していきます。
カラダの痛み対策を通した生産性向上はポケットセラピスト
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